第60回 認知症介護 『飲んではいけない認知症の薬』

 『飲んではいけない認知症の薬』という本を買いました。

 著者はNPO法人医薬ビジランスセンター理事長の浜六郎さんです。

 本屋で「はじめに」を読み、目次を見て、一部立ち読みしましたが、母の認知症介護において思い当たることがいくつも書いてありました。

 浜さんは、本物の認知症を引き起こすことのある薬剤の代表として、コレステロール低下剤、胃酸を抑制するプロトンポンプ阻害剤、骨粗しょう症の薬剤、睡眠剤、安定剤を挙げています。

 すべて母に処方されたことがあります。

 コレステロール低下剤は、長く処方されていましたし、父が亡くなった後、眠れなくなることがあった母には、睡眠剤も出されました。

 睡眠剤が母の認知症を誘発したという印象を私は持っていましたが、睡眠剤以外にも、コレステロール低下剤が脳内でコレステロールの合成を邪魔し、神経細胞を壊して死滅させる毒性があることを、この本の中で知りました。

 浜さんは言います。

 「認知症という診断がなされたら、まずすべきことは、『認知症用の薬剤を服用する』ではなく、『何か薬剤が悪さをしていないか点検する』ことです。そして、あわてて、認知症用の薬剤を服用し始めないことが大切です」と。

 また、「薬剤の効果や害について疑問に思って医師に話しても耳を傾けてくれる医師は少なく、否定されて困惑している家族は大変多いでしょう。専門知識を持った医師に対して、患者や家族が対等に質問したり、相談したりすることはたいへん難しいことです」とも。

 うんうん、とうなずきながら読みました。

 私の場合は、かかりつけの医師に相談して、薬を減らしてもらうこともしましたし、薬が出されるにはそれなりの理由があるとは思うのですが、それでもやはり、薬の悪影響を考えないではいられません。

第49回 認知症介護 薬を飲み忘れたら調子がいい? その3

 2014年の8月、9月は母の状態が比較的いい時期でした。

薬を飲み忘れたのをきっかけに、薬をぐっと減らしてみたのです。

認知症介護の大変なところは、症状がよくはならないこと。

よくて現状維持で、徐々に悪化していくことです。

ものが処分できず、冷蔵庫の中が臭くなったり、部屋が臭くなったりする。

火の不始末が心配になってくる。

大変なこと、心配なことは、挙げていけばきりがありませんが、それでも、本人が機嫌よくしていてくれれば、介護する側はほっとできます。

2014年9月のメモです。

2014年9月○日

・薬はずっと抜いている。

何の薬も飲んでいない。

S社のサプリも飲んでいない。

薬を飲んでいた時より、機嫌がいいのが何よりだ。

三女の秋子に怒ったりすることもたまにあるが、以前よりはずっと少ない。

しゃっくりの回数も少ない。

認知機能が改善したということはおそらくないが、7月のころのような激しい怒りや泣きわめきはない。

食事も夕食に関してはきちんと食べている。

朝は妻がいろんなものを出し、食べたり食べ残したり。

昼は把握しきれない。

いろんなものがゴミ箱に捨ててあることも多い。

今日はミニカップラーメンが二つふたを開けただけの状態で、広告用紙にくるんで捨ててあった。

今日は美容院に行ってきたが、帰って来てからカップラーメンのことを聞いてみると、カビが生えたようにガチガチだったから捨てたとのこと。

カップラーメンがそういうものであり、お湯をかけてしばらく待って食べるということが分かっていないようだった。

そもそもティファール(湯沸かし器)は今まで家にあって使ってきたものではなく、新しいものだから、やはり使い方が分からなかったようだ。

少し前はカップラーメンを鍋に移し、インスタントラーメンのように煮て作っていたが、それも怪しくなってきた。

第48回 認知症介護 薬を飲み忘れたら調子がいい? その2

前回の記事「第47回 認知症介護 薬を飲み忘れたら調子がいい? その1」で、薬はなるべく少なくしたいという趣旨のことを書きました。

2018年2月22日の朝日新聞に「高齢者に減薬の『すすめ』」という記事がありました。

サブタイトルには「医師向けの指針案 主な副作用示す」とあります。

「厚生労働省は21日、高齢者に適正に医薬品を使うための指針案を有識者会議に示し、おおむね了承された。」とあり、主な副作用とその原因とみられる薬の例示を表にしています。

例えば、「記憶障害」の原因となる主な薬の種類として「中枢性などの降圧薬、睡眠薬、抗不安薬」が例示されている、といった具合です。

あくまで私の印象ですが、母の認知症を降圧薬や睡眠薬が誘発したように私は感じています。

母が薬を飲み忘れて調子がよかった頃、2014年8月半ばのメモです。

2014年8月○日

・8月△日にOクリニックに行った。

1週間薬を抜いてみようかということになり、薬は出なかった。

認知症は進んでいるのかもしれないが、この1週間ほど機嫌はいい。

怒ることはない。しゃっくりも少ない。お風呂に自分から入るということも多い。

着替えは用意しても、それまで来ていたパジャマを着てしまうようだが。

足のむくみはなくなった。