「経費を負担できる人には負担してもらう」という介護についての政府の方針があります。
先月、2018年8月から、介護保険の「利用者負担割合」が変わりました。
これまでは、「年金収入280万円」を境にして、「280万円未満」なら自己負担は1割、「280万円以上」なら2割でした。
それが8月からは、「年金収入340万円以上」という新しい分類ができて、自己負担が3割になります。
厚労省の試算では、介護保険の受給者496万人に対して、3割負担になる人は約12万人の約3%に留まるということですから、影響を受ける人はそれほど多くはないようです。
私の家でも母の年金収入は非課税のレベルですので、介護保険の自己負担も1割負担に変わりはありません。
でも、将来的にはどうなるか分かりません。
冒頭にも書いたように、「経費を負担できる人には負担してもらう」という介護についての政府の方針がありますから、3割負担の人が増えるような改定が今後ますますされるようになっていくことも考えられます。
母がグループホームに入った2015年8月の翌月、2015年9月のメモです。
2015年9月○日
・昨日グループホーム「S」に面会に行ってきた。
妻と次女の夏子と三女の秋子と4人で。
15:30から約30分の面会。
管理者の人はいなくて、聞きたいことが聞けなかったので、今日になって改めて電話して聞いた。
グループホームの費用の引き落としは毎月27日、8月分は約3万円で、25日の締めに間に合わなかったので9月分と一緒に引き落とされるとのこと。
契約書を渡したときに、一緒に預けた保険証のようなものは、3種類だった。
1つは健康保険証、もう1つは介護保険証。
それからもう1つあった緑色のが何だったかを尋ねた。
それは「介護保険負担割合証」だった。
負担が1割か2割かを証する書類で、母の場合は1割だ。
母がグループホームのトイレにティッシュを流しているらしいこともスタッフの方に伝えた。
昨日(2018年9月21日)の朝日新聞「ひと」の欄に、映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」の監督、信友直子さんが紹介されていました。
2014年1月に認知症と診断された89歳のお母さんと、97歳になる耳の遠いお父さんの日常を、家庭用ビデオで撮ったのだそうです。
記事には「普通なら人に隠したいことでも『撮らなきゃ』とカメラを向けた。『家族に迷惑をかける』と思っている母の苦しさを記録したかった。認知症だから終わり、ではない。」とあります。
私も共感するところがあります。
お母さんがぽろっと言った「ぼけますから、よろしくお願いします。」という言葉が、映画のタイトルになっています。
この映画は11月に東京などで公開されるそうですから、事情が許せば見に行ってみてはどうでしょうか。