認知症の母が転倒して股関節を骨折して手術、2か月ほど入院してリハビリもして退院したのが2017年4月のことでした。
グループホームが再び受け入れてくれる条件としての、「立てる」とか「車いすに移ることができる」等はクリアして、何とか自分の足で歩ける程度には回復しましたが、心配していた通り、また転倒して骨折してしまったのです。
手術するのも体に強い負荷がかかる。手術後に点滴を自分で外してしまわないようにミトンをはめられ両手の自由を奪われる。どこまで回復するか分からないつらいリハビリもしなくてはならない。一度目の骨折、手術、リハビリの時の母の姿が思い出されました。
医師も二度目の手術は勧めませんでしたので、私は手術をしない選択をしました。
手術をしないという選択をすれば、母が歩けるようにはなりません。
こんな大きな選択を、母は今、自分ですることはできない。
介護をしていく過程では、このような大きな選択、決断をしばしば迫られます。
その選択、決断はおそらく、後になって「あの選択、決断は正しかったのだろうか」と何度も振り返ることになるものだろうと思います。
母が二度目の骨折をした日とその翌日、2017年8月のメモです。
2017年8月○日
・「15:30頃転倒した」とグループホーム「S」のIさんから18:00頃電話があった。
「明日T整形外科に連れていき、結果は連絡する」と。
2017年8月△日
・昨日8月○日は、兄が来ていたので、妻、三女の秋子、私の4人でグループホーム「S」に見舞いに行った。
整形外科で診察してもらった結果はまた骨折だった。
しかし、状況を考えて手術はしない選択をした。
手術をしなければ歩けるようにならないが、手術には体に負荷がかかるし、手術がうまくいったとしても、その後のリハビリも前回同様難航して本人も苦しいだろうとの判断。
車いすでの生活になる。