母をグループホームに入れる決断をした大きな理由は二つでした。
一つは、母が音を立てることが多くなり、家族の睡眠に影響するようになってきたこと。
もう一つは、火事の心配が増えてきたことでした。
そのあたりは、「第53回 認知症介護 ドンドン音をたてる」にも書きました。
母は足が冷たいと訴え、しきりに湯たんぽを使いたがりました。
母の部屋に行くとすごい湿気でした。
ガスコンロでお湯を沸かすのです。
母がやかんでお湯を沸かし、熱湯を湯たんぽにそそぐ。
私が湯たんぽを触ってみると、まだ十分暖かいこともしばしばでした。
20分か30分前にもお湯を沸かしているのです。
火事の心配、母の火傷の心配が高いと感じました。
そこでかかりつけのO医師に相談しました。
O医師は、電気毛布や電気あんかを勧めてくれました。
それで早速家電量販店に行き、電気毛布も電気あんかも買いました。
火事になったり、火傷をしたりするよりは、安い物だと考えました。
でも、結果からすると、電気毛布も電気あんかもそれほどよくはありませんでした。
電気毛布について、私が心配していたのは四六時中つけっぱなしにすることでしたが、むしろ母はしょっちゅうスイッチを切っていました。
電気毛布の暖かさが心地よくないのか、スイッチの消し忘れを気にして、しょっちゅう消していたのか分かりません。
電気あんかも使い慣れたものではないので、母が自分から使うことはなかなかしませんでした。
母がグループホームに入ったあと、どちらも処分しました。
必要経費だったと思っています。
2015年1月のメモです。
母をグループホームに入れる決断をしかけている頃です。
2015年1月○日
・1週間ほど前におばあちゃんをOクリニックに連れて行った。
1か月に一度の定期健診だ。
幻聴が聞こえているかのような独り言が多くなってきたこと、不機嫌になることが多くなってきたこと、おかずにやたらしょうゆをかけたがること、一度お風呂で大便をしたこと等をメモ用紙に書いて伝えてきた。
中でも湯たんぽのお湯や、髪をなでつけるお湯を頻繁に沸かすので、火事と火傷の心配があることも伝えた。
電気毛布や電気あんかがいいと勧められたので、早速翌日に買いに行った。
しかし、適切にスイッチを付けたり消したりが出来ないので、心配は尽きない。
ずっとつけっぱなしを心配していたが、結構消している。
あんかは自分からは使わない。
新しいものだから使い方がよく分からないのだろう。
説明しても分からない。
それで、結局はお湯を沸かしているので、火の心配は変わらない。
電気毛布を使い始めて、多少湯を沸かす回数が減ったかなという程度だ。
ティファールを使ってくれれば危なくなくていいのだが、使えない。
家が燃えてしまうリスクを考えると、もう施設に預けてしまうのがいいような気もしてくる。
母は悲しむだろうから、なかなかその決断はできない。