第67回 認知症介護 介護の限界 グループホームを検討

 認知症となった母がグループホームに入ってもうすぐ3年になります。

 母の介護のために家族がつぶれてもいけないとは思っていましたので、介護離職の選択はしないでおこうと思っていました。

 それでも、会社の介護休暇の規定がどうなっているかなど、介護関係の規定を確認したりはしていました。

 自宅での介護は限界に近付いている感じがしました。

 母の独り言や母がカンカンと大きな音を出すことは日に日に増えていきます。

 それは昼間だけではなく、夜中にもあるので、家族の睡眠に影響していました。

 次女の夏子は高校2年生になっており、大学受験まであと1年半。

 決断のときは迫っていました。

 母がグループホームに入るのを嫌がるのは分かっていました。

 「子どもや孫と住み慣れた家にいたい」と思って当然です。

 しかし、子どもは「おばあちゃんを施設に入れて」とはなかなか言えません。

 私が決断しなくてはなりません。

 「次女が受験するこの時期を守ってやらなくてはいけない。」「火事になってからでは遅い。」私は決断をするための理由を一生懸命探していました。

 2015年5月のメモです。

2015年5月○日

・昨日グループホームSに申込書を持って行った。

 空きが出たら連絡が入るはずだ。

 今ほかに入居待ちの人が一人いるようだ。

 もう一つ、M町の「Y」というグループホームも見学に行ったが、そこはもっと介護度の高い人が多いようだった。

 年齢も高い人が多かった。

 母はここ数日、お金を持って何度でも「はい、お金」と言って持ってくる。

 「○○さん(妻の名前)が持ってきてと言うから」とか「財布に1万円あったから」とか、言って持ってくる。

 「おばあちゃんもっといて」と何度言っても、何度でも持ってくる。

 5回くらいは我慢するが、6回目くらいには、「じゃあ、もらっとくわ」と言ってそのお金を預かる。

 この繰り返しを最近、3回ほどした。

 お金がないと不安になるかなと思い、財布に1万円札2枚と5千円札2枚ほどを入れているのだが、その3万円はどこかへいってしまっても仕方がないものと思っている。

 一人になると幻聴がよく聞こえるようで、なかなか眠れないらしい。

 夕食のときはたいてい機嫌よくご飯を食べている。

 今日の昼間は、三女の秋子によれば、随分調子が悪かったようだ。

 他のグループホームも何か所か見学して、申し込みをしておこうと考えている。

 次女の夏子の大学受験を考えると、半年以内には入所させないといけないだろうと思う。

第59回 認知症介護 予備の入れ歯は保険適用外

 母の入れ歯が割れました。

 2015年2月のことです。

 母は総入れ歯ではありませんでしたが、残っている歯が少なく、総入れ歯に近い状況でした。

 寝るときに入れ歯を外してコップの水に入れておくなど、入れ歯の管理は自分でしていましたが、歯科で診てもらったら、ずいぶん口の中が汚れていたようです。

 歯科には私が連れて行きました。

 母が行っていた歯科は、私たち家族が行っている歯科とは違いました。

 以前は家族と同じ歯科に行っていたのですが、何かがきっかけで母は歯科を変えていたのでした。

 なぜかは分かりません。

 母が行っていたK歯科は診察室が二階にあり、角度のきつい階段を上らないといけないので、母が転落しないよう私が支えていましたが、いつも心配でした。

 歯科では、新しい入れ歯を作るには1か月近くかかると言います。

 その間食べられないのも困ると思い相談した結果、とりあえずは修理することにしました。

 修理と同時に、口の中をきれいにする口腔ケアを時々することにしました。

 歯科医との受け答えにおぼつかないところもありましたが、母は何とか受け答えしていました。

 もちろん、母が認知症であることはメモに書いておいて、最初に受付するときに伝えていました。

 そして、診察室には私も入っていき、診察の様子なども見ていました。

 この時に分かったこともあります。

 それは予備的に作っておく入れ歯は保険適用にならないということです。

 口腔ケアも認知症介護には重要なようですが、ありがたいことにグループホームに入ってからも、いつも行っていたその歯科にグループホームの方が定期的に連れて行ってくださいました。

 2015年2月のメモと、その4日後のメモのふたつです。短いメモです。

2015年2月○日

・母の入れ歯が割れたことを知り、K歯科に行ってきた。

 新しく作ると1か月近くかかるから、修理することになった。

2015年2月△日

・母の入れ歯が直った。金属の補強が入っているが、割れる可能性はある。

 予備の入れ歯を作っておいた方がいいかと思って尋ねたが、予備のは保険適用にならない。

 半年経過すれば、あごの形が変わることもあるから、新しいのを保険適用で作ることはおそらくできる。

 その場合は、修理はできない。

 新しいのを作っても、古いのと交互に曜日を決めて使うなどしないと、合わなくなってくる。

 時々入れ歯を見て、ひびが入っていたら、新しいのを作った方がいいだろう。

 8月になったら、新しいのを作ろう。

第43回 認知症介護 ショートステイの功罪 その2 

 前回の記事「第42回 認知症介護 ショートステイの功罪 その1」では、2014年5月に、母がショートステイを利用したことを紹介しました。

 家族にとっては大変ありがたいショートステイではありますが、認知症患者本人にとってはどうなのかと思ってしまった、というようなことも書きました。

 ショートステイを利用した後、母の状態が明らかに悪くなったからです。

 その後、かかりつけの医師にも診てもらいましたが、その時も母は明らかに元気がなく、医師から「抑うつ傾向がある」と言われました。

 医師に診てもらった日、2014年5月のメモです。

2014年5月○日

・Oクリニックに行ってきた。

 O医師は母の元気のなさに驚いていた。

 抑うつ傾向があるので、アリセプトの増量や薬の変更はなしにして、もう少し様子を見るとのこと。

 増量したり薬を変更したりすると、鬱傾向が強くなるかもしれないので。

 できれば毎日デイサービス「○○○○」に行くようにしたらいいだろうと。

 ショートステイの「メディカル○○」は若い職員が多く、母には合わなかったかもしれない、とO医師は言っていた。

 言外に「あそこはあまりよくない」と言っているようにも感じた。

 報告書のようなものも、O医師に見てもらったが、もう少し母の様子を観察して記録すべきだと。

 母はたった今(15:15)も、しばらく玄関に座っていて、何を思ったか冷蔵庫にあるさっき買ってきたいちごを手にして、玄関から出ていこうとしたので止めた。

 これから何度も徘徊があるかもしれない。