第78回 認知症介護 グループホームに面会に行ったほうがいい

 認知症の親の介護をしていて、親をグループホームに入れたら、なるべく多く面会に行ったほうがいいと思います。

 グループホームのスタッフの方たちは、本当によくしてくださいます。

 スタッフの方が言うことを母がなかなか聞いてくれないこともありますし、母の排せつがうまくいかないこともある。

 母は独り言を言うことも多いし、他の入所者の方とのいざこざもある。

 それでもスタッフの方は、なだめすかしたりしながら、上手に対処してくれる。

 本当に頭が下がります。

 「第66回 認知症介護 NHK「金とく」「日中 支え合う“老後” ~進む介護協力~」を見た。」でも触れましたが、介護スタッフの確保は全国的にますます難しくなっているようで、母がお世話になっているグループホームでも、やめてしまうからか、グループ内での人事異動があるからか、スタッフの交代はけっこう多いように感じます。

 預けている家族とすれば、長く同じ人に面倒を見てもらったほうが、母のいろいろな好みや対処の仕方がわかっていいと思います。

 でも、そうしていると様々なマイナスの感情がたまってきたりしてよくないのかもしれません。

 病院や介護施設で患者の身体を拘束することが問題になることがありますが、やむをえず拘束する場合もあるかと思います。

 もちろん、そのほうが楽だからという理由で、必要以上に拘束してしまうから問題なのでしょうけれど。

 繰り返しますが、親をグループホームに入れたら、なるべく多く面会に行ったほうがいいと思います。

 家族が気にかけていなければ、介護スタッフにしても、親身に介護する気になれなくても不思議ではありません。

 費用は払っているのだから、と思わずに、季節に一度くらいは、心ばかりのお菓子などを持っていくように私はしています。

 母をグループホームに預けた当初は、週に一度は面会に来ようと思っていましたが、徐々にその回数が減ってきてしまっています。

 私のメモも、「面会に行ってきた」の連続になってしまいます。

 このブログの内容も、このあたりからは、「面会に行ってきた」の単調さを避けるために、介護に関する時事的な内容が増えてくるかもしれません。

2015年9月○日
・グループホーム「S」に面会に行ってきた。

 母はやはり「早く帰りたい」と言っていた。

 「いつ帰れるの、と施設の人に聞いても、教えてくれない」とも言っていた。

 「ここは時計がないから時間が全然分からない」(実際は、テレビを見るソファからは見にくいところに時計があるのだが)とか、「おばあちゃんが、一番若いくらいだね。みんな髪も真っ白で」とか繰り返し同じことを言うだけで、普通の(認知症ではない)おばあちゃんと思える。

 入れ歯はまだ入っていなかったので、歯医者には連れて行ってもらってないようだ。

 「食事はあまりおいしくない」と言っていた。

第77回 認知症介護 グループホームに初めて面会に行った

 認知症の母がグループホームに入ったのは2015年8月のことでした。

 それまでお世話になってきたケアマネジャーのNさんとデイサービスの所長さんに、母の入所を報告に行きました。

 思い返せばメマリーという薬を飲み始めて母の状態がすごく悪かった時、家に助けに来てくれたのはケアマネジャーのNさんでした。

 母が徘徊した時に見つけてくれたのはデイサービスの所長さんでした。

 その二人に報告に行った翌日、グループホームに初めて面会に行きました。

 当然のことですが、母は「帰りたい、帰りたい」と繰り返し、それが私を苦しめました。

 2015年8月末のメモです。

2015年8月○日
・ケアマネジャーのNさんとデイサービス「○○○○」の所長さんに、お礼の焼き菓子を持って行った。

 Nさんの勤める病院に行ったが、あいにくNさんは外出中だったので、受付に預けてきた。

2015年8月△日
・母がグループホーム「S」に入って、初めて面会に行った。

 行ったとき、母はテレビを見ていた。

 ユニットリーダーのHさんに契約書と重要事項説明書を渡し、話を聞いた。

 夜、トイレが分からなくて、ガタガタしたのが二回くらいあっただけで、特に問題なく過ごしているとのこと。

 「まだ明日には帰れないかねえ」と言っていたし、私と妻が部屋を見に行っている間に、母の隣に座っていた三女の秋子に「帰りたい、帰りたい」と言っていたようだ。

 この数日寒かったので、冬用の寝巻や服を持って行った。

 「小遣い」の一万円も預けてきた。

 この「小遣い」というのは、病院に連れて行ってもらった時の支払いや、日常品を買ったりするときに使うものとして、預けておくもの。

 グループホーム「S」の管理者はIさん、ユニットリーダーはHさん、しかし、このHさんは特別養護老人ホームのほうへ、異動するらしく、次のリーダーはDさん。

 スタッフには、私の知り合いのHさんがいる。

 当たり前だが母は帰りたがっているので、心苦しく、秋子も涙を流していたし、こちらも涙があふれそうになる。

第76回 認知症介護 グループホーム入所当日、母にどう伝えたか

 3年程前の2015年8月終わりごろ、認知症の母をグループホームに預けることとなりました。

 母の認知症に気づいてから4年が過ぎていました。

 介護の過程で、嘘はなるべく少なくと心がけてはいましたが、それでも認知症の検査に病院に連れていくときなど、どうしてもどう伝えるかに困るときがありました。

 グループホームに預けるときもそうです。

 母が家で過ごしたいのは分かっています。

 しかし、自宅での介護は限界に近づいていて、ある意味、子どもたちを含めた家族を守るために仕方なく決断したという気持ちでした。

 大げさかもしれませんし、そんな風に思うことはないと思いつつも、年老いた母を姥捨て山に捨てに行くような気持でした。

 「第11回 認知症介護 どんな本を読んだか」で、松浦晋也さんの『母さん、ごめん。-50代独身男の介護奮戦記-』(日経BP社)に触れつつ、私は次のように書いていました。

 何よりタイトルの「母さん、ごめん。」この思いに共感します。
 「第1回 認知症介護 母への思い」で書きましたが、介護の日常で母への感謝を思うこと、母への感謝を自分に言い聞かせることはしょっちゅうでした。
 「母さん、ありがとう。」でも、これまでも、そして、おそらくこれからも母の介護を思うとき、まず頭に浮かぶのは「母さん、ごめん。」だと思うのです。

 母をグループホームに預けた日の私の思いはまさに「母さん、ごめん。」でした。

 その日に母にどう伝えるかは、主治医のO医師にも相談しました。

 そして、「4~5日、仕事で家を空けなくてはいけなくて、ご飯の用意ができないから」と言うことにしました。

 グループホームに入所するにあたって、それまでお世話になっていたケアマネジャーもグループホームの人に変更するものだということも知りました。

2015年8月○日
・今日、グループホーム「S」に入所する。

 午後3時の予定。

 妻の話では、昨日冷蔵庫にあったプリンとコーヒーゼリー6個を、母はすべて食べていたとのこと。

 母をグループホーム「S」に送り届けてきた。

 予定の午後3時より10分くらい早く到着して、重要事項説明と契約の説明などで、午後4時半頃まで。

 「4~5日、仕事で家を空けなくてはいけなくて、ご飯の用意ができないから」と言って。

 家を出るときにそう言って、車を降りるときに、もう一度そう言ったら、「おばあちゃんだけで泊まるの」と少し不安げに聞いてきた。

 台風15号の接近で、大雨が降っていた。

 ケアマネジャーはこれまでお世話になってきたNさんからグループホーム「S」の人に代わるものらしい。

 今(午後6時15分)、ケアマネジャーのNさんに報告の電話をした。

 私の職場のMさんとの約束を、私がすっぽかしてしまったことには、グループホーム「S」を出たところで気づいた。