第24回 認知症介護 お金がどこへ行ったか分からない

 「認知症介護とお金」というカテゴリでは、認知症の介護をするにあたって、どんなことに、どれくらいの費用がかかったか、ということを中心に書いていこうと思っていますが、それ以外にも、お金の問題はついて回ります。

 あるはずのお金がなくなったとか、何にお金を使ったか分からないとか、色々なことが起きます。

 『母さん、ごめん。』で松浦晋也さんが指摘しているように、通信販売の問題も、おそらく認知症介護をしている人に広く共通する問題でしょう。

 私の場合もやはり通信販売の問題はありましたが、それはまた別の機会に触れることになると思います。

 今回は通信販売とは別のお金の問題です。

2012年6月○日

・明日は母の妹さんと一緒に、先日なくなった別の妹さんの家に行って、形見分けの服などを仕分けする。

 そのためだと思うが、母はお金がいくらあるかを調べて、「通帳を見ると5月半ばに15万円下ろしているけど、今は財布に2万6千円しかない。何に使ったのだろう。」と言う。

 一郎への家賃のように渡している3万円は引き出しにあった。

 3万円は妹さんに頼まれて貸したと言う。

 その現金書留の領収書のようなものもあった。

 昨日コンビニに健康食品か化粧品の代金を振り込みに行ったと言うから、それで1万円くらい使っているのだろう。

 それは領収書のようなものは見つからないから、推測でしかない。

 これでも10万円弱だ。

 みかんの代金2800円をもらったのは私が覚えている。

 妹さんやT君へのおみやげとして買ってきたお菓子が、5千円くらいかな、これも推測、領収書はない。

 しかし、こんな感じで、M薬局などで買ってきたり、買ってきてもらったりして、1万円や2万円は使っているだろう。

 それでも12万円くらいだ。

 そこで、思いついた。

 母がお金を使っているのは、美容院だ。

 美容院に問い合わせてみたら、カットやカラーリング、トリートメントなどで2万1千円。

 育毛剤と何かを買って1万円、合計3万1千円だったと分かった。

 これでつじつまが大体あった。

 お金の管理も少しずつ難しくなっていくのだろう。

 基本的に浪費はしないだろうが、美容院で言われるままにお金を使ってしまったり、お金の置き場や使い道を忘れてしまったり。

第22回 認知症介護 ATMの操作 お金の管理が難しくなる

 認知症となりできないことが徐々に増えていくといっても、できることもあります。

 「できることをなるべく自分でしてもらい、少しでも多くできることを残したい。」私はそう考えました。

 しかし、どこまで自分でさせるかの判断には難しい面もあります。

 自分でさせてみて、うまくいかずに本人があまりにイライラしているようなら、助け舟を出す、基本的にはそうしました。

 母の様子がおかしい、と私が感じた場面の一つは、郵便局でのATM操作に戸惑っている場面を目撃した場面でした。

 その日、私が仕事の途中、用事があって郵便局に行くと、母がATMの操作をしていました。

 操作がうまくできず、郵便局の方が助けてくださっているようでした。

 ここにはもう一つややこしい問題が絡んでいました。

 親戚(複数)への経済的援助です。

 我が家は決して裕福ではなく、母も年金で何とか生活していけるレベルの生活でしたが、親戚にはもう少し苦しい状況の親戚もおり、母は経済的援助をしていたのでした。

 親戚が困っていたら、経済的援助もする、子どもの面倒も見る、そうして多くの人助けをしてきた母でした。

 親戚への経済的援助がどれくらいだったか、はっきりは分かりません。

 その後、母がお金の管理が難しくなってきたこと、ATMの操作も難しくなってきたことなどを説明し、今後は援助できないことを伝えることになりました。

 次のメモは郵便局でのATM操作に戸惑っている場面を目撃したのより、もう少し後のものです。

2012年5月○日

・郵便局、八百屋、お茶屋に行った。

 郵便局ではATMの操作が難しくなってきていると感じた。

 初めに「お引き出し」を選ぶのに、「通帳記入だっけ」と言っていたし、金額の確認場面で、押すべきところではない部分を押していたし。

 一人でお金を下ろしに行くのは難しいかもしれない。

 通帳には4月○日くらいまで記帳してあって、残額が6万円位。

 2か月に一度、15日頃に年金が振り込まれているが、4月に振り込まれた分が記帳されていないのでお金がないと思っていたようだ。

 それで「S代(私の姉)に30万円貸したから今お金がない」と言っていた。

 通帳を見てみると、確かに以前30万円姉に送金している。

 それ以外にも15万円、6万円、3万円と合計すると50万円以上送金している。