『飲んではいけない認知症の薬』という本を買いました。
著者はNPO法人医薬ビジランスセンター理事長の浜六郎さんです。
本屋で「はじめに」を読み、目次を見て、一部立ち読みしましたが、母の認知症介護において思い当たることがいくつも書いてありました。
浜さんは、本物の認知症を引き起こすことのある薬剤の代表として、コレステロール低下剤、胃酸を抑制するプロトンポンプ阻害剤、骨粗しょう症の薬剤、睡眠剤、安定剤を挙げています。
すべて母に処方されたことがあります。
コレステロール低下剤は、長く処方されていましたし、父が亡くなった後、眠れなくなることがあった母には、睡眠剤も出されました。
睡眠剤が母の認知症を誘発したという印象を私は持っていましたが、睡眠剤以外にも、コレステロール低下剤が脳内でコレステロールの合成を邪魔し、神経細胞を壊して死滅させる毒性があることを、この本の中で知りました。
浜さんは言います。
「認知症という診断がなされたら、まずすべきことは、『認知症用の薬剤を服用する』ではなく、『何か薬剤が悪さをしていないか点検する』ことです。そして、あわてて、認知症用の薬剤を服用し始めないことが大切です」と。
また、「薬剤の効果や害について疑問に思って医師に話しても耳を傾けてくれる医師は少なく、否定されて困惑している家族は大変多いでしょう。専門知識を持った医師に対して、患者や家族が対等に質問したり、相談したりすることはたいへん難しいことです」とも。
うんうん、とうなずきながら読みました。
私の場合は、かかりつけの医師に相談して、薬を減らしてもらうこともしましたし、薬が出されるにはそれなりの理由があるとは思うのですが、それでもやはり、薬の悪影響を考えないではいられません。