第102回 認知症介護 転倒して股関節の骨折 その4

認知症の母が股関節を骨折して手術することになったのは、2017年3月のことでした。

私が予想していたよりは早く回復し、2か月足らずで退院することになりました。

その間、病院内でリハビリもしており、私も二度ほどその様子を見に行きました。

母本人はもちろんうれしそうにリハビリに励んでいる感じではありません。

リハビリを指導してくれていたのは、理学療法士でしょうか、若い男性でしたが、よくやってくれているなと思いました。

入院前お世話になっていたグループホーム「S」からは、退院後に再び受け入れられるかどうかの条件として、①立位できる。②トイレの介助の際協力(手すりを持つなど)が得られる。③車椅子に移れる。以上の3点が示されていました。

その3点はクリアできましたので、再びグループホーム「S」に戻ることになりました。

元いたグループホームに受け入れてもらえない場合にどうするか相談できるケースワーカーが病院にはいましたが、受け入れてもらえることになりホッとしました。

回復の程度としては、手を取って補助すれば何とか自分の足で歩けるという程度です。

それでも天気が良ければ散歩ができますし、まあよかったと思うようにしました。

しかし、本当によかったのかどうかは微妙な所です。

何とか自分の足で歩けるということは、再び転倒する危険性が高いということです。

グループホームのスタッフの方も、四六時中見張っているようにしているわけではありません。

母が自分でトイレに行こうとしたりしますから、転倒の危険は高いわけです。

心配は的中しました。

4か月後に再び股関節を骨折してしまったのです。

二度目の骨折についてはまた次回として、今回は1回目の骨折、手術から退院した2017年4月の短いメモです。

2017年4月○日

・母が退院した。

グループホーム「S」に戻ることができた。

予想していたよりは回復はよく、手を取って補助すれば、ちょこちょこと何とか自分の足で歩ける程度まで回復した。

第101回 認知症介護 転倒して股関節の骨折 その3

認知症の母が股関節を骨折して手術することになりました。

2017年3月のことです。

9時半からの手術には、妻が付き添ってくれました。

私は昼までで仕事を早退し、学年末試験で早く帰宅していた三女と一緒に病院に向かいました。

昼食を済ませてから、妻と三女と私が交代で、母のベッドわきに付き添いました。

母が心細いだろうと思い、なるべく家族の誰かがそばにいるようにしようとしたのです。

妻は病院のケースワーカーと、いつごろ退院できるのかなどを話していました。

我が家はコープのケガ保険に入っており、母がグループホームに入る以前、肩を骨折した時などに、随分助かりました。

今回も保険金の請求をしようと考えたのですが、同居の実績がないということで、保険は出ないと言われてしまいました。

グループホームに母が入っていて、同居とみなされるかみなされないかは、多くの場面で迷います。

住民票は移していないから、母の現住所は、住民票的には私たち家族の現住所と同じです。

母がグループホームに入るまでは、私たち家族が同じ建物に住み、母の面倒を見てきましたので、まさに「同居老親」でした。

役所や職場で、母が私たちと同居の扱いになるかどうかは、ケースバイケースという感じです。

その都度状況を説明し、判断してもらっています。

事故受付センターで「その場合保険金はおりない」と言われた後、コープの店舗で聞いてみましたが、「事故受付センターでそう言われたのなら出ないでしょう」と言われました。

ケースワーカーにも相談しようかと考えましたが、実際に相談したかどうかは忘れてしまいました。

2017年3月、母が入院して3日目のメモです。

2017年3月○日

・母が手術した。

右足の付け根の骨折。

市民病院で9:30から。手術自体は15分くらい、前後の処置などを含めて1時間程度とのことだったが、順調に済んだようだ。

妻が9時前から付き添ってくれて、僕は11時に仕事を早退して、秋子の帰りを待って12時ごろに病院に行った。

昼食を食べた後、2時頃から5時まで、3人で30分交代でベッドわきに付き添った。

どれくらい入院することになるかは2週間後に判断するとのこと。

妻がケースワーカーさんと話した内容は以下の通り。(妻からのメッセージ)

 ・退院後はグループホーム「S」に戻る。

 ・グループホーム「S」 部屋がキープできるのは1か月。それ以降は家賃がかかる。

 ・グループホーム「S」の受け入れ条件は、①立位できる。②トイレの介助の際協力(手すりを持つなど)が得られる。③車椅子に移れる。以上3点。

 ・病院の見立ては次の通り(正確には2週間後の状態を見て判断するが)。

 おそらく1か月で立位は可能だが、歩行には更に1か月必要(老人カーを押して、杖をついて、くらい。何も使わずの歩行は難しいだろう)。

・立位の状態でグループホームに戻ると歩行のリハビリができないので、歩けるようにはならないかもしれない。

 ・歩けるようにして帰るか、立位の状態で帰るか、2週間後に要相談。

 とのこと。

新コープのケガ保険の事故受付センターに電話したら、しばらくして担当者から電話がかかってきた。

グループホームで暮らしていて、同居の実態がないと同居親族と認められないから保険金は出ないという。

住民票の住所も同じだし、職場での同居老親として扶養に入っているのだから、同居親族と認められるとも思うのだが。

諦めかけたが、保険金が出るのと出ないのとでは大違いだから、もう少し努力してみることにした。

カスタマーセンターに電話しかけたが、まず病院のケースワーカーに相談し、それ以外では生協の店舗の店長や配送の人に相談しようと考えている。

第100回 認知症介護 転倒して股関節の骨折 その2

 認知症の母がグループホームに入って1年半ほど経った2017年3月、母が転倒して股関節を骨折しました。

 母が入院した翌日、遠方に住む私の兄が来て、私の妻と二人の子どもたちと私の5人で、母の見舞いに病院に行きました。

 点滴するための管を抜かないように、母の手にはミトンがはめられており、母はそれが煩わしくて仕方がないようでした。

 それはそうですよね。

 必要があれば拘束することもあるという承諾書にサインしているものの、自分がされたらどれほど不快だろうかと想像し、心が痛みました。

 子どもには言いやすかったからか、帰り際に母は三女の秋子に向かって「テレビが見たい」と言いました。

 そこで看護師さんとも相談し、イヤホンを売店で買ってきました。

 テレビカードも購入し、看護師さんに「テレビを見せてやってください」とお願いしました。

 母はテレビの操作もイヤホンの着脱も自分ではできないので、看護師さんがどれだけ面倒見てくれるかに不安はありました。

 「テレビ見たい」と母に尋ね、イヤホンを着脱し、テレビをつけたり消したりする、忙しい看護師さんにそこまで要求するのは難しい気がしました。

 「テレビを見せてやってください」とお願いはしましたし、看護師さんも「いいですよ」とは言っていたものの、担当する看護師も日々変わるし、なかなかそこまではしてもらえませんでした。

 テレビカードの残高はあまり減っていきませんでした。

2017年3月○日

・昼頃、兄が来て、(病院の近くでたこ焼きを食べてから)私の妻、次女の夏子、三女の秋子と5人で市民病院に見舞いに行った。

 昨日と同様、母はミトンを取りたいと何度も言っていた。

 管を抜いたりしないようにするため、両手にミトンを付けられていて、それが煩わしくて仕方がないようだ。

 帰り際に秋子に「テレビが見たい」と言ったようで、看護師さんに相談して、テレビカードとイヤホンを買って、「テレビを見させてやってください」とお願いしてきた。

 もちろん、自分ではテレビの操作もイヤホンの着脱もできないから、どれだけ看護師さんがしてくれるのか分からないが。

 明日は妻が9時前に行き、私は勤務が終わった1時ごろに行く予定にしている。

 手術は9時半の予定。

 一気に認知症が悪化するのも覚悟はしている。

 本人が「悲しいね」と言うので、こちらも本当に悲しくなる。